1枚のスキーパスで滑ることができるエリアの広さが世界最大のドロミテエリア。12のスキーエリアに450基のリフト・ゴンドラ群、コース総延長は1220kmにも及びます。しかしそのすべてのエリアがリフト・ゴンドラで繋がっているわけではなく、ドロミテでも有名なコルチナ・ダンペッツォなど滞在場所によっては他のエリアを滑るためにバスでの移動が必要になってきます。このドロミテエリアの中でもスキーイン・スキアウトができて、ドロミテエリアの中心部、セラロンダから広範囲にスキーで滑ってアクセスできるリゾートをご紹介いたします。
セラロンダとは
セラロンダとは標高3150m、巨大山塊のセラ山の周りをぐるっと1周して元の場所まで滑るルート、滑り方のこと。セラ山を囲むように4つのスキーリゾートがあり、その全てがリフト・ゴンドラで繋がっていることからセラロンダが可能になります。アルタバディア、ヴァルガルディナ、ヴァルディファッサ、アラッバ・マルモラーダの4つのエリアが繋がっています。時計回り、反時計回りとも可能です。この4つのエリアでドロミテエリア全体の約40%、コース総延長約500kmが繋がって滑れます。
セラロンダのマップはこちら。
アルタバディア
アルタバディアとは「バディア渓谷の高台」の意味でコルバラ、ラ・ヴィラ、コルフォスコなどのベースタウンがあります。滞在はコルバラがおすすめ。コンパクトにまとまった街とセンスの良いホテルが多く、セラ山と名峰サッソンガーの絶景が目を楽しませてくれます。コルバラからはセラロンダのほかに、サンカシアーノやワールドカップコースで有名なラ・ヴィラ、またコルフォスコなど結構奥まで滑ることができます。
ヴァルガルディナ
こちらもダウンヒルなどワールドカップで有名なヴァルガルディナ。名峰サッソルンゴの麓のこのエリアにはアルタバディアやファッサからの玄関口のセルヴァ、ワールドカップのゴールエリアで有名なサンクリスティーナ、更にその奥にあるオルティゼイ、シウジなどのベースがあります。滞在で便利なのはセルヴァ。セラロンダのルート上にあるため、ほかのエリアからではなかなか滑ることができないオルティゼイやシウジのエリアまでカバーできます。
ヴァルディファッサ
ヴァルガルディナから先のセラ峠からポルドイ峠までがセラロンダのルートになっているヴァルディファッサ。このエリアの滞在でおすすめなのはカナツェイの街。規模も大きくショッピングも楽しいこの街からはゴンドラでのアクセスでセラロンダのルートへ行けるほか、アルバ/ベルヴェデーレ方面への新しいゴンドラができたことで、ポッツァやヴィーゴまでのスキーもより便利に快適になりました。ポルドイ峠からはセラ山への展望台へもスキーパスでロープウェイに乗車できます。他のエリアからの遠征では時間が足りず、なかなかここに登ることができませんが、ここからはイタリアももちろん遠くオーストリアの山々まで素晴らしい景観を楽しむことができます。展望台からはスキーコースはないので普通はスキーは下に置いてロープウェイでの往復になりますが、山頂からセラ山裏側のコルフォスコへ降りるオフピステのコースもあります。
アラッバ・マルモラーダ
街の規模は小さいですが、コースはかなり良いのが魅力のアラッバ。過去にはセラロンダ途中でアラッバの街中をスキーをかついで歩かなければならなかったのですが、新しいリフトができて移動がより快適になりました。ほかのリゾートからのセラロンダの途中では、アラッバにはいいコースがあるのにここを滑り込むことがなかなかできないのですが、アラッバ滞在ですとアラッバはもちろん、その奥にあるドロミテ最高峰マルモラーダ氷河(3342m)のエリアもじっくり滑ることができます。マルモラーダ山頂からの360度パノラマの絶景も必見です。
ゲレンデ整備の良さ
イタリアのスキーエリアは他の国と比較してもゲレンデ整備の丁寧さは群を抜いています。さすが職人の国とも言うべき完璧に近い状態で毎朝コースが仕上がっています。整備されたロングコースを滑りたい方にはドロミテはベストの選択だと思います。反面ドロミテエリアは滑れそうな斜面は全てグルーミングされるので、オフピステを滑ろうと思ってもあまり選択肢はありません。オフピステを滑りたい方はフランスかオーストリアの氷河のあるエリアをおすすめします。
絶景のドロミテ山群
世界自然遺産にも登録されているドロミテ山群。景観の良いスキーエリアは他にもたくさんありますが、ドロミテほど景色とコースの良さが両立しているエリアは他にはないと思います。ドロミテの山々は標高はそれほど高くないもののドロミテエリア独特の山容、赤茶色の山肌で各地の名峰がそれぞれに存在感があって絵になります。景色もスキーもどちらも重視のよくばりの方には間違いなくおすすめです。
スキー場インフォメーション
コース総延長 | 1220km セラロンダを含んで繋がって滑れるのは約500km |
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リフト・ゴンドラ数 | 450基 |
最大標高差 | 1820m |
リフトパス | 6日間アダルト313ユーロ、シニア65歳〜282ユーロ (2019/2020シーズン) |
アクセス | ベネチア空港から160〜180km、約2.5〜3時間 マップで見る |
景色 | |
規模 | |
スキー場の面白さ | |
オフピステ度 | |
街の充実度 |