マドンナ・ディ・カンピリオ(イタリア)  MADONNA DI CAMPIGLIO, Italy

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マドンナ・ディ・カンピリオ、チンクエラーギ 数あるイタリアのスキー場の中でも完成度が高いのがマドンナ・ディ・カンピリオ。まずはスキー場のレイアウト。氷河エリアはないのでトップ標高こそそれほど高くはないですが、快適な斜度のコースと急斜面コースのバランスが非常によく、自然の地形を利用しているものの細部までよく手が入っていて、コースの「面」がしっかりしているので非常に滑りやすい印象があります。またイタリアのスキー場全般に言えることですがコース整備が丁寧で質が高く、毎朝ものすごくいい状態に仕上がっています。スノーマシンの使い方も上手なので、アイスバーンになっているところも少ないです。またホテルからゴンドラまでのアクセスもよく、トナーレ以外の全てのエリアは全てリフト、ゴンドラでつながります。
マドンナのいいところはスキー場だけではなく景観も良いところ。ドロミテ山脈から続く石灰岩質のブレンタドロミテ山群がスキー場正面にそびえます。中でも目を引くのが標高3173mのチーマトッサと3150mのチーマブレンタの勇姿。赤みを帯びた岩肌で、特に朝、夕方には横からの光で岩肌の陰影が出るので写真撮影におすすめです。


グロステエリア

マドンナ・ディ・カンピリオ、グロステマドンナからプラダラーゴ経由でアクセスするグロステエリア。マドンナのスキー場と面した反対の東側に位置します。マドンナが東南向きの斜面がメインですが、こちらは北西向きの斜面がメインなので雪質が良いことが多いです。2444mのゴンドラトップからは対面にアダメッロ氷河の絶景が広がります。ちょうどこのアダメッロ氷河の裏手にパッソトナーレのスキーエリアがあります。グロステエリアは中斜面のロングコースで気持ちよくクルージングできます。またおいしいレストランも多く料金もそれほど高くないのが嬉しいところ。特にゴンドラ中間駅のRistorante Bochは雰囲気もいいのでおすすめです。


ピンツォーロ

ピンツォーロマドンナエリアの中程にある連絡ゴンドラでアクセスするピンツォーロ。2011年にこのゴンドラが架かりましたが、それまではマドンナエリアとは繋がっておらずバスで40分かけて移動していました。チーマトッサ、チーマブレンタに一番近いエリアなので、この2大名峰の迫力抜群のすばらしい景観です。比較的空いているのとここも斜面レイアウトがいいので、滑って楽しい斜面が多いです。ピンツォーロのとなりのトゥロまで滑り込むことができますが、100番コース上部は非常に急な斜面なので注意。途中の117番コースから入るのがいいです。またエリアトップにあるレストランRifugio Doss del Sabionもおいしいのでおすすめです。


フォルガリダ

フォルガリダプラダラーゴから更に奥へアクセスすると2179mのモンテヴィーゴへ。そこから東側へ広がるのがフォルガリダ。のんびりした雰囲気で子供のレッスンを見かけることも多いです。コース下部へは意外とコースも長く楽しめる中斜面です。ゲレンデ中間のRifugio Albasiniの巨大ピザは必見です。3〜4人でも持て余すくらいの大きさですが、石窯でしっかり焼いてとてもおいしいです。





マリレヴァ

マリレヴァ2179mモンテヴィーゴから1400mのマリレヴァまで適度な斜度のロングコースを気持ちよく滑れます。マリレヴァと隣のマステリーナの斜面は基本的に北向きなので比較的雪質も良いことが多いです。マリレヴァからリフトを登ったオルチからはブラックコースですが、斜度もそれほど急ではなく楽しめるコースです。




パッソトナーレ

パッソトナーレマドンナからは車で約1時間でアクセスするパッソトナーレリアもリフトパスは共通です。北向きの斜面トップは標高3000mのプレセナ氷河。トナーレのベースまで標高差1100mのスキーは爽快そのもの。中間部からベースまではブラックコースで一部急なところもありますが、中級レベルでも問題なく滑れます。ここは対面の南向きの斜面以外にもポンテ・ディ・レーニョのエリアとも繋がっていて、とても1日では滑りきれない規模です。南向きの斜面も横方向に奥深く、アダメッロ氷河の景色も楽しめます。

パッソトナーレのゲレンデマップはこちら


ワールドカップレース

マドンナ・ディ・カンピリオ、トレトレコース毎年12月に行われるマドンナワールドカップのナイトスラロームレース。日本人の佐々木明選手、湯浅直樹選手が表彰台に登ったこともあります。コースにはスタートハウスが常設されていてリフトパスをかざすとスタートコールの音が出てスタートできるのでレーサー気分も体験できます。またスラロームが行われるのが名物コースの3TRE(トレ・トレ)。過去にトレント州近隣3つのエリアでスラロームからダウンヒルまで3種目が開催された大会の名前に由来しています。この斜面の他にもマドンナにはPancugolなど、びっくりするくらいの急斜面もありますがコース整備が丁寧なので、午前中の早い時間帯に滑れば硬いところも少なく安全に滑れるのでおすすめです。


マドンナの街

マドンナの街それほど規模は大きくはないのですがセンスのよいお店も多く、アフタースキーの街歩きもたのしいです。チーズ、ハムの専門店「Sfiziosità da Marcello」では乾燥ポルチーニ(きのこ)も量り売りで購入できるのでお土産にも好評です。ハムは日本への持ち帰りはできませんが、夕食までの時間に部屋でワインと一緒につまむには最高です。200gくらいをカットしてもらっても5ユーロ程度と日本では考えられないくらいの安さです。


マドンナ・ディ・カンピリオのタウンマップはこちら




スキー場インフォメーション

コース総延長 256km
リフト・ゴンドラ数 88基
最大標高差 1100m
リフトパス 6日間アダルト303ユーロ、シニア料金の設定はなし
(2019/2020シーズン)
アクセス ミラノ・マルペンサ空港から260km、約4時間   マップで見る
景色
規模
スキー場の面白さ
オフピステ度
街の充実度

フォトギャラリー

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