ヨーロッパのスキーエリアのなかでも最大級の氷河エリアを有するゼルデン。10月後半に毎年ワールドカップGSの初戦が行われることでも知られています。氷河エリアは以前は別のスキーエリアで夏季のみの営業でしたが、1998年にゴンドラでゼルデンと繋がったため、氷河エリアも含めて冬季も営業するエリアとなりました。比較的コンパクトなスキーエリアながら標高差は2000mもあり滑りごたえ充分です。スキーパスが共通のオーバーグルグルと合わせればコース総延長も250kmを超え、1週間の滑走でも飽きが来ないスケールです。
氷河エリア
レッテンバッハ氷河からティーフェンバッハ氷河へは山頂のトンネルで繋がります。ワールドカップが開催される北向きのレッテンバッハ氷河は、上部は緩やかな斜面ですが、下部は意外と斜度があります。コース幅は広いのでゆったり大きく滑れば恐くなく滑れると思います。反対側のティーフェンバッハ氷河は南向きで斜度も適度、開放感があるイメージです。氷河エリア山頂からの景観も見事で、チロル州最高峰の3774mのヴィルドシュピッツェをはじめ、隣谷のピッツタール方面に突き出す展望デッキは写真スポットとなっています。
ジジヨッホ
ゼルデンのベースからゴンドラでまずアクセスするのがジジヨッホ。ブルーからブラックまでコースレイアウトが多彩かつコース整備も丁寧なので滑っていて楽しいです。ゼルデンの街まで降りる標高差900mはレッド、ブラックの2本のコースがありますが、ブラックもそれほど急ではないのでどちらもロングコースを楽しめます。ジジヨッホから上のロートコーグルヨッホが氷河エリアへの入り口です。氷河までの道のり途中のシュヴァルツコーグルはコース脇のオフピステを滑ってもかなり楽しめます。
ガイスラッハコーグル
ゼルデンの街から谷の奥方面のもうひとつのベースから登るガイスラッハコーグル。ガイスラッハの山頂でも3000mを超えるので、1番のレッドコースでも結構滑りごたえがあります。地図で見るとここから氷河エリアへ行けそうですが、距離はかなり離れていてジジヨッホ経由でしか氷河エリアへは行けません。またガイスラッハではヨーロッパでは珍しいナイトスキーが毎週水曜日に行われています。ホテルによっては水曜日の夕食を山頂レストランに変更することもできます。ナイトスキーに合わせて地元スキースクールのインストラクターによるスキーショーも開催されます。ゴンドラ降り場正面の急斜面で行われるショーは素晴らしいの一言。他のエリアでもスキーショーをたくさん見てきましたが、ゼルデンのスキーショーが群を抜いて斜面設定が急でスキーレベルも高く、見ていて非常に面白く迫力があります。無料のホットワインが配られ、ナイトスキーも標高差800mもありかなり楽しめるのでおすすめです。
オーバーグルグル
インスブルック西のイムストからエッツタールの谷の南に位置するゼルデン。その谷の最も奥に位置するのがオーバーグルグルです。リフトパスは共通ですがリフトでは繋がっていないのでバスでの20分ほどの移動が必要になります。エリアは大きくオーバーグルグルとホッホグルグルの2つに分かれ水平移動のゴンドラで繋がっています。ベース標高が1930mと高く雪質が良いのが魅力です。ホッホグルグル山頂からの景色が素晴らしく裏側にはイタリア・ドロミテ山群の絶景が広がり、表側にはゼルデンをはじめエッツタールの全景が見渡せます。コースも全体的に斜度が適度なロングコースが多くゼルデンよりもスキーヤーが少ないので気持ち良く飛ばして滑れます。
レンゲンフェルトの温泉
ゼルデンからインスブルック方面にバスで約30分のレンゲンフェルト。ここにかなり規模の大きい温泉施設があります。プールエリアは露天風呂もあって景色も最高、のんびり山を見ながら温まれます。露天風呂の中には3階建ての展望温泉デッキもあり湯温も40度くらいとまずまずです。中のサウナエリアもかなりの規模でドライ、ミスト、アロマのほか、わらをふんだんに使った香りのよいサウナもあります。ただサウナエリアは水着着用不可で男女混浴なので注意。サウナエリアにもプールがあってここも水着着用不可です。郷に入っては郷に従え、の精神でお楽しみください。尚、リフトパスがあればゼルデンから無料でバスで往復できます。
スキー場インフォメーション
コース総延長 | 256km |
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リフト・ゴンドラ数 | 56基 |
最大標高差 | 1990m |
リフトパス | 6日間アダルト302.50ユーロ、シニア65〜79歳257ユーロ、 80歳以上166.50ユーロ (2019/2020シーズン) |
アクセス | チューリッヒ空港から280km、約3.5時間 ミュンヘン空港から240km、約3時間 マップで見る |
景色 | |
規模 | |
スキー場の面白さ | |
オフピステ度 | |
街の充実度 |