世界中のスキー場の中でも一番お薦めしたいエリアはここヴァルディゼール。世界中に熱狂的なファンがたくさんいるエリアです。コース総延長が400kmを超えるようなエリアは他にもいくつかありますが、元々は別のエリアだったものをゴンドラやロープウェイで繋げたところが多く、そのため滑走コースが移動のためのコースとなっているところが多いのが現状です。その点このヴァルディゼールは隣のティーニュと繋がっているものの、連絡コースは斜度も適度で滑って楽しいコースです。緩斜面、急斜面ももちろんありますが、メインは斜度20〜25度程度で幅の広い中斜面が多く、気持ちの良いクルージングが楽しめます。同じ場所へ移動するにもコースのチョイスが豊富なので、グループで滑っていても上級者はパウダーのあるオフピステ、中級者はしっかり整備されたコースを滑ってその後合流、ということも簡単にできるのも魅力です。
1992年のアルベールビルオリンピック、2009年の世界選手権、毎年行われるFISワールドカップの開催地
アルベールビルオリンピックではヴァルゼィゼールでアルペン競技、ティーニュではフリースタイルが行われ、2009年の世界選手権や毎年開催されるFISワールドカップも開催される本格コースが揃います。各競技の行われるコースも毎日グルーミングされるので、一般スキーヤーでもそのコースに挑戦することができます。お昼以降はたくさんのスキーヤーが滑ってコースが荒れてしまうので、午前中の早い時間に滑るのがお薦めです。特に名物ブラックコースのファス(Face)はヴァルディゼールの街まで一気に滑り降りる急斜面で、このエリアでも一番の難コース。斜度も最大で40度を超える箇所もありますが、コース幅が結構あるので滑る時間帯を選べば意外と快適に滑れます。1本外側のサントン(Santon)コースは自然の地形を使ったハーフパイプ状のオースで、斜度も適度な中斜面が続くので自信のない方はこちらのコースで。ただコース最後は斜度が緩くコンディションによっては歩くこともあるので注意。オリンピックゴンドラでコースを見ながらゴンドラダウンも可能です。
ヴァルディゼール側のピッサイヤ氷河、ティーニュ側のグランモット氷河の2代氷河エリア
ヴァルディゼール側のピッサイヤ氷河、ティーニュ側のグランモット氷河の2大氷河エリアがあるので、まれに雪不足のシーズンであっても滑走の確保ができる安心感があります。近年の温暖化により残念ながらヴァルディゼール側のピッサイヤでは氷河がかなり痩せて20年前と比較すると地形がかなり変わってしまっていますが、標高3000mを超えているのでエリア全体の中でも一番良い雪質で滑ることができます。またティーニュから一番離れているロケーションで、午前中の早い時間帯は非常にすいていることが多いので、降雪後の晴天時にはこのピッサイヤ氷河に行くとかなりの確率で最高のパウダースノーを楽しめます。ティーニュのグランモット氷河は天気の良い日には3500mの山頂からスイス、イタリアの山々まで見渡した後は、ティーニュ・ヴァルクラレまで標高差1400mの快適な中斜面のクルージングをお楽しみください。
オフピステエリアの充実度
コース脇のオフピステに簡単に入れるのもこのエリアの魅力ですが、リフトやゴンドラから見ることができるコースはすぐに多くのスキーヤーが滑ってしまうことが多いです。少し苦労してリフト・ゴンドラトップから横方向にトラバースすることで、降雪後1週間経ってもノートラックのパウダー斜面を見つけることができるのも大きな魅力です。世界でもオフピステ好きが一番多く、その文化も発達しているのがフランスだと思いますが、このヴァルディゼール、ティーニュのエリアは地形が適していることもありますが、オフピステを滑ることに寛大で、オフピステを滑ることを前提にその余地を残している、本当に危ない崖などの箇所にはロープを張っているがそれ以外の場所は個々のリスクテイクが前提で開放している、ということもあり、本当に芯からスキー好きの方のためにあるようなエリアです。
街の規模、ショップ、アフタースキーの楽しさ
街の充実度もスキー場選びのポイントです。スポーツショップが中心になりますが、ヴァルディゼールの街はショップの数も豊富でアフタースキーも充実します。街は横長で、ヴァルディゼール中心部、ラ・ダイユ、ル・フォルネと大きく3つのベースがありますが無料バスがかなりの数が巡回しているので、日中は5分以上バスを待つことがありません。ワインショップやチーズ、チョコレートの専門店もありますのでおみやげには困りません。特にチーズ専門店ではひとりひとり親切に対応してくれ、味見してチーズ選びができます。面倒な小分けの真空パックにも対応してくれます。ただし真空パックでも常温では長く保存はできないので滞在最終日に購入するのがベスト。
ヴァルディゼールのタウンマップはこちらより。
ホテルサモヴァール 道路を挟んですぐゴンドラへアクセスできる便利さ。
4星のホテルサモヴァールをよく利用しています。街の中心地からは離れたラ・ダイユエリアですが、ホテルの目の前にゴンドラがありスキーには非常に便利。スーパーやスポーツショップも近くにあります。ホテル前のバス停から街の中心まではバスで4駅、約5、6分です。ホテルにはプール、ジャグジー、サウナも完備。スキー後にホテルのテラスでワールドカップコースを見ながら飲むビールは最高です。部屋の内装も木造りでシック、ツインルームがメインですがキッチン付きの部屋も2人用から10人用までのアパートメントタイプの部屋もあります。
スキー場インフォメーション
コース総延長 | 400km |
---|---|
リフト・ゴンドラ数 | 77基 |
最大標高差 | 1900m |
リフトパス | 6日間アダルト285ユーロ、シニア65〜74歳228ユーロ、75歳以上無料 (2019/2020シーズン) |
アクセス | ジュネーブ空港から170km、約3時間 マップで見る |
景色 | |
規模 | |
スキー場の面白さ | |
オフピステ度 | |
街の充実度 |